著者

GEMBA Producer
大原 健佑
日本の中小製造業を専門とする現場のコンサルティング業を経営。中小企業診断士・QMS審査員補:2015(ISO9001審査員資格)。製品開発・生産技術・品質管理にの現場に10年間従事した経験から、製造業の現場で起きている問題の多くは「品質保証・業務プロセス設計・問題解決手法」で解決できると突き止める。経営視点を持ちながら、製造業の現場向けにIT・AI活用などの最新手法から、泥臭く地道な改善手法などを融合させたコンサルティングを行い、日本全国の中小製造業に顧客を持つ。「こんな現場の生々しい話、誰に相談して良いか分からなかった!」と大好評を得ている→ 詳しいプロフィールを見る

 

【DX(デジタル・トランスフォーメーション)】

昨今では、いろんなところで目にしませんか?

2018年に経済産業省からガイドライン発表などがあってからというもの、IT活用の遅れを指摘される日本でということで国を挙げてデジタル化に取り組もうということです。

経済産業省のデジタル・トランスフォーメーション

ところが、さまざまなDXに関する広告宣伝を見ていると、本質から外れたものもたくさんあることが分かりました。

今回は、DXの本質について書いていこうと思います。

ほとんどできていない「なぜDXなのか」

DXという言葉もそれなりに認知度が高まってきたこともあり、多くの企業がIT活用を始めだしています。

ただ、それは本当の意味での“デジタル・トランスフォーメーション”なのでしょうか?

デジタルで、トランスフォーメーションしてるのでしょうか?

よくこんな声を耳にします。

とりあえず世間がDXと言っているからウチもIT使う!

社長がDXっていうからITツール導入すればいいか

DXってそうじゃないですよね?

単なる生産性向上に止まってしまっていませんか?

特に経営者の方は、もう一度問い直してみてください。

 

「なぜ、DXを進めるのか?」

 

経済情勢や社会情勢を踏まえて、うちの会社はこういう姿を目指します。そのためにデジタル化を進めて、こんな働き方をする会社、こんな商品・サービスを提供できる会社に変わってしましょう!

ということが言えるようにDXに取り組んでいるところは実は少ないです。

この目的をしっかり持つことで、DX推進の速度が格段に違うものです。

デジタル思考の仕事の仕方をすべし

さて、改めてデジタル・トランスフォーメーションの“デジタル”ってどういうことでしょう?

簡単に一言で言うと、

「人間のやっていたことをコンピュータでできるようにすること」

ということだと解釈しています。

普段やっている仕事をコンピュータができるようにするイメージを持てますか?

イメージができればそれはデジタル化が可能な仕事、イメージができなければそれはアナログな仕事であると言えます。

デジタル“化”というくらいなので、コンピュータが仕事をできるようにすることを考えなくてはいけませんよね。

「この仕事、コンピュータにやらせられないか?」

常にこんな考えを持って日々の仕事に取り組んでください。

「これは人じゃないとできない!」

と決めつけてかからないでください。

そのためにはもう一つ“コツ”があります。

仕事のさせ方を上手になるべし

人材

例えば仕事を誰かにお願いするとき、自分が抱えている仕事そのものを丸投げすることは少ないと思います。

(たまにそういう無責任な人もいたりしますが)

一般的には責任は上司が負う上で作業を部下に任せたりしますし、大量にある作業を分担してみんなで協力したりするものです。

コンピュータに仕事をお願いするときも、基本的にはこの考え方なのです。

人にお願いするときとの差は、その“粒の細かさ”にあります。

お願いする作業の単位を細かく細かく考える必要があります。

作業の単位を大きいままにしてしまうと、コンピュータにお願いできない作業になってしまいます。

「お客様に今月分の請求をする」という仕事を例に考えてみましょう。

「お客様に今月分の請求をする」

という大きな単位では、コンピュータに仕事をお願いすることはできないでしょう。

・お客様を選ぶ
・請求日を決める(選ぶ)
・請求内容を書く(選ぶ)
・期日を決める
・自社情報を書く
・発行する(印刷する)
・送る

という感じで細かく分けたとします。そうすると、

・お客様を選ぶのは、毎月決まったお客様なら自動でできるかもしれない。
・請求日は毎月末日と決めておけば自動で入力できる。
・請求内容もお客様ごとに決まっていれば自動で選ばれる。
・期日も翌月末日と決めておけば自動で入力できる。
・自社情報は決まっているので自動化できる。
・発行するボタンは人が押さないとダメかも。
・紙で送る場合は人がやらないとダメだし、メールならボタン一つで定型文を付ければ自動化できる。

という具合に、作業を細かい粒に分けることによってコンピュータができる作業になってくるわけですね。

「お客様に今月分の請求をする」

の単位のままでは不可能と思われたコンピュータへのお願いですが、作業を細かく分けることの意味を分かっていただけたでしょうか?

もう一つポイントがあります。

全部をコンピュータにお願いできなくても良い

ということです。

一部人の作業が残ったとしても、それは良いのです。

人にお願いするときも同じです。

一部は自分がやることになってもいいじゃないですか。

コンピュータにどの部分をお願いできるのか、仕事のお願いの仕方を上手になっていくとデジタル化に大きく近づきますね。

ITツール営業にだまされるな

stop

私が最も憂いているのは、世の中のITツール販売会社が謳うDXのほとんどは、DXではなく単なるITツール活用、つまり自社商品の営業でしかないことです。

「DX推進!」
「社内DX化!」

なんていうような言葉が飛び交っていますが、つまるところ、

「私たちの製品を買ってください!」

ということなんですよね。

単にITツールを導入することが目的化されてしまっています。

本来の意味を考えれば、DXはITツールを導入する経営者が掲げるものであって、ITツールの販売を目的として叫ばれるものではありません。

むしろ、ITツールの販売業者なのにDXを押し付けてくるようなところは、DXの意味を分かっていないだけなのではないかと思います。

従って、DXを謳い文句にするITツールを導入することは避けた方が無難です。

ITツールの導入が目的となってしまう可能性が高いからです。

そうではなく、経営者の想いを反映したDXに必要なITツールをこちらから選びましょう。

単なる業務効率化や生産性向上に止まることがないのがDXの本質です。

デジタル活用を私はこう表現しています。

【未来創造のチャレンジ権】

今後、会社が存続・成長していくためのチャレンジ権を得るために、デジタル活用は必須と言えるものです。

どんな未来を創造するかは経営者が決めること。

その未来を創造するチャレンジ権を得るためのITツールは、押し付けられるDXではなく、経営者自らが自らの意思で選んで行きたいものです。

おわりに

いかがでしたでしょうか?

デジタル活用の方法のヒントにはなりましたでしょうか?

自分の会社だとどういうこと?

ウチはどんなDXができそう?

こんな疑問をお持ちの方がいらっしゃいましたら、遠慮なくお問い合わせください。

直接現場を拝見させていただきながら、ディスカッションすることで会社の未来を創造していきましょう!


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